ロシア語講座:初級

Е35:II 式 15

ста́вить(不完) ⇔ поста́вить(完)

  1. 対格を立てる(立てた状態で置く・据える・設置する・しまう・入れる)
主語現在形過去形命令形
яста́влюста́вил
ста́вила
тыста́вишьста́вилста́вь
ста́вила
он | 男性名詞ста́витста́вил
она | 女性名詞ста́вила
оно | 中性名詞ста́вило
мыста́вимста́вили
выста́витеста́вьте
они | 名詞の複数形ста́вят

по́лка(女性名詞)棚(棚板)
посу́да(女性名詞)食器 ※基本的に集合名詞的な使い方をするので、単数。
гара́ж(男性名詞)ガレージ
Ю́ля(女性名詞)女性名 Ю́лия の省略形
ча́йник(男性名詞)きゅうす・ティーポット、やかん
духо́вка(女性名詞)オーブン

оста́вить(完) ⇔ оставля́ть(不完) ※不完は I 式規則変化

  1. 対格を残す・残して去る・置いて去る・置き忘れる

лу́чшее(中性名詞)より良いもの ⇐ лу́чший(形容詞)より良い ※хоро́ший の比較級

предста́вить /прецтавить/(完) ⇔ представля́ть /прецтавлять/(不完) ※不完は I 式規則変化

  1. 対格を提出する
  2. 対格を紹介する
  3. 対格を想像する・思い浮かべる ※この意味では себе とともに使われる。
  4. представлять(不完)のみ
    • 対格・従属文を理解する
    • 対格である ※主に性質・形状を言う場合。この意味では собой とともに使われる。
    • 対格を代弁・代表する

 ※представле́ние(中性名詞)提出、上演・公演、理解
 ※представи́тель(男性名詞)代表・代理・スポークスマン(性不問)

отчёт(男性名詞)公式の報告(書)
разреши́те ⇐ разреши́ть(完) ⇒ разреша́ть(不完)許可する
колле́га(男性名詞/女性名詞)同僚(男性、女性、性不問)
земля́(女性名詞)大地・土地、地球
ша́р(男性名詞)球

учи́ть(不完) ⇔ вы́учить|научи́ть(完)

  1. 対格に与格を教える
  2. 対格に動詞不定形することを教える

 ※учёба(女性名詞)学習・勉強
 ※уче́ние(中性名詞)教えること・学ぶこと
 ※уче́бный(形容詞)教育の・学習の
 ※уче́бник(男性名詞)教科書
 ※учени́к(男性名詞)生徒
 ※учёный(男性名詞)学者 ※形は形容詞なので、形容詞の格変化
 ※учи́лище(中性名詞)専門教育を授ける教育機関
 ※учи́тель(男性名詞)教師
 ※учи́тельница(女性名詞)教師

主語現在形過去形命令形
яучу́учи́л
учи́ла
тыу́чишьучи́лучи́
учи́ла
он | 男性名詞у́читучи́л
она | 女性名詞учи́ла
оно | 中性名詞учи́ло
мыу́чимучи́ли
выу́читеучи́те
они | 名詞の複数形у́чат

 余談だが、учить は言うならば「教授する」という意味である。日本語で日常的に使われる「教える」とは対応していない、と思った方がいい。「ねー、ねー、教えてよ。誰が好きなの?」とか「スカイツリーへの行き方、教えてもらえる?」という場合の「教える」は、ロシア語では сказать「言う」や показать「示す」などである。

учи́ться(不完) ⇔ вы́учиться|научи́ться(完)

  1. 与格を学ぶ
  2. 動詞不定形すること(する仕方)を学ぶ

 ※уча́щийся(男性名詞)教育機関で学んでいる人 ※形は形容詞なので、形容詞の格変化

четы́ре(数詞)4

изучи́ть(完) ⇔ изуча́ть(不完) ※不完は I 式規則変化

  1. 対格を学習・研究する

 ※изуче́ние(中性名詞)研究

 さまざま似た意味の単語があるので、区別しづらいと思う。単純に図式化しておくと、以下の通り。まずは教育機関について。

 учебное заведение は文字通り「教育機関」という意味で、日常会話で使われることはまずない。そういう意味では、日本語の「学校」に相当する言葉はロシア語に存在しないと思ってもいい。
 школа は、日本の小学校・中学校・高校に相当する。ロシアでは一貫教育が基本なので、小学校・中学校・高校を区別しない。
 университет は、本来はあくまでも四年制の総合大学のことである。ロシアには университет 以外の大学もあるから、日本語の「大学」に相当するのは вуз である。
 училище は、いわゆる専門学校もそうだし、たとえば教習所だとか訓練学校などの類もそうだ。

 次に教育機関で学んでいる人について。

 ロシア語では студент と言えばそれは вуз の学生である。школа や училище の学生のつもりで студент と言うと、ロシア人に変な顔をされる。と言うか、ロシア人には別の人の話と思われるかもしれない。
 учащийся とは、文字通りに「学んでいる人」という意味である。だから、別に教育機関に通っていなくても構わない。独学だろうがテレビやラジオを通じてだろうが、個人教授を受けていようが、学んでいる人はなべて учащийся である。

 ある意味これ以上に重要なのが、учиться と изучать の使い分けだろうが、いまの段階では次のように理解しておくのがいい。

なぜなら、多くの日本人が учиться を「対格を学ぶ」と勘違いするからである。учиться は「与格を学ぶ」だ。учиться の使い方をしっかり正確に覚える、というのは大前提ではあるが、同時に混乱を避けるために、「〜を学ぶ」と言いたい場合には изучать+対格を使っておくのが無難であろう。
 また、учить および учиться に対応する完了体動詞はどれを使えばいいかだが、とりあえずは научить、научиться を使っておこう。научить、выучить、さらには обучить も含めて、微妙な使い方やニュアンスの違いがあるが、それを理解し使いこなすのはもう少し上のレベルでいい。これは научиться、выучиться、обучиться も同じことである。まだいまの段階でそこまで把握できる必要はない。少なくとも、日常会話のレベルではそもそも完了体動詞を使う機会自体が少ないはずである。

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最終更新日 04 07 2015

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