ロシア語講座:初級

Е33:II 式 13

проси́ть(不完) ⇔ попроси́ть(完)

  1. у+生格に対格・生格を求める
  2. 対格に о+前置格・動詞不定形・従属文を頼む

 ※про́сьба(女性名詞)お願い・頼み
 ※вопро́с(男性名詞)質問・疑問、問題

主語現在形過去形命令形
япрошу́проси́л
проси́ла
тыпро́сишьпроси́лпроси́
проси́ла
он | 男性名詞про́ситпроси́л
она | 女性名詞проси́ла
оно | 中性名詞проси́ло
мыпро́симпроси́ли
выпро́ситепроси́те
они | 名詞の複数形про́сят

проще́ние(中性名詞)許し
Ле́на(女性名詞)女性名 Еле́на の省略形
Оле́г(男性名詞)男性名
Ники́та(男性名詞)男性名

спроси́ть(完) ⇔ спра́шивать(不完) ※不完は I 式規則変化

  1. 対格・у+生格に対格・о+前置格・従属文を尋ねる
  2. у+生格に対格・生格を求める

прохо́жий(名詞)通行人・通りがかりの人 ※形は形容詞なので格変化は形容詞と同じ

 このように、просить も спросить も、目的語が非常に厄介だ。
 日本語では「誰々に何々を頼む」、「誰々に何々を尋ねる」だが、この場合の「誰々に」は間接目的語ではない(少なくともロシア語の感覚では)。なので、与格で示すことができない。

 просить も спросить も、「何々を」も「誰々に」も対格で示すことができるが、両方を同時に対格にしてしまうと混乱する。なので、どちらか一方を対格にした場合は、もう一方は対格以外で表現する。次のような言い方はご法度。

 なお、просить も спросить も、「求める」という意味で用いる場合には目的語は「何々を」だけ。「誰々に」は常に у+生格。

 ここで少々文法的な話をしておく。
 просить も спросить も、「求める」という意味で用いられる場合、目的語は対格と生格のどちらも可。これから学ぶ動詞だが、хотеть「欲しい」も требовать「要求する」も ждать「待つ(待ち望む)」もまた、対格と生格のどちらとも結合する。
 すでに見たように、「望む・願う・欲する」という意味の желать は、目的語として生格を要求する。
 ロシア語には、「欲しい対象は生格」という感覚がある。小難しい文法用語を使うとこれを «欲求生格» と呼ぶ。これらの動詞で目的語が生格になる(なってもいい)のは、このためである。個人的な経験だが、食堂で何にするか迷っていた時、従業員のおばちゃんから «Чего?» と聞かれたことがある。その時はなぜ «Что?» でないのかわからなかったが、こういうことである。
 対格と生格のニュアンスの違いは、中級レベルないし上級レベルなので、ここではやらない。とりあえずこれらの動詞が生格と結合する(し得る)ということだけ覚えておけばいい。

прости́ть(完)

 ⇔ проща́ть(不完) 変化形式は I 式規則変化

  1. за+対格について対格を許す

 ※проще́ние(中性名詞)許し

主語現在形過去形命令形
япрощу́прости́л
прости́ла
тыпрости́шьпрости́лпрости́
прости́ла
он | 男性名詞прости́тпрости́л
она | 女性名詞прости́ла
оно | 中性名詞прости́ло
мыпрости́мпрости́ли
выпрости́тепрости́те
они | 名詞の複数形простя́т

любо́й(代名詞)どの・どんな〜も(任意の) ※形式上は形容詞

прости́ться(完) ⇔ проща́ться(不完) ※不完は I 式規則変化

  1. с+造格に別れを告げる

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最終更新日 04 07 2015

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