Е30:II 式 10
зави́сеть(不完) ⇔ ―(完)
- от+生格に依存している・かかっている・次第である
※висе́ть(不完) ⇔ ―(完)ぶら下がっている ※アクセントの位置が違う
※зави́симый(形容詞)依存している・従属している
※зави́симость(女性名詞)従属状態・依存
※незави́симый(形容詞)独立した
※незави́симо(副詞)独自に・自主的に
※незави́симость(女性名詞)独立
主語 | 現在形 | 過去形 | 命令形 | |
---|---|---|---|---|
я | 男 | зави́шу | зави́сел | |
女 | зави́села | |||
ты | 男 | зави́сишь | зави́сел | зави́сь |
女 | зави́села | |||
он | 男性名詞 | зави́сит | зави́сел | ||
она | 女性名詞 | зави́села | |||
оно | 中性名詞 | зави́село | |||
мы | зави́сим | зави́сели | ||
вы | зави́сите | зави́сьте | ||
они | 名詞の複数形 | зави́сят |
Ни́на(女性名詞)女性名、女性名 Антони́на の省略形
Я́ша(男性名詞)男性名 Я́ков の省略形
- Ни́на зави́сит от роди́телей. 「ニーナは両親に頼っている/両親の言いなりである」
- Я́ша ни от кого́ не зави́сел. 「ヤーシャは誰にも依存していなかった/誰の指図も受けなかった」
- Э́то зави́сит. 「それは時と場合によりけりだ/それは何とも言えない」
- Всё зави́сит от тебя́. 「すべては君にかかっている」
- Зде́сь от меня́ ничего́ не зави́сит. 「ここでは何もぼくに依存していない」≒「ここではぼくにできることは何もない/ぼくの力では何も変えられない」
купи́ть(完)
⇔ покупа́ть(不完) 変化形式は I 式規則変化
- 対格を買う
※поку́пка(女性名詞)買うこと、買ったもの
主語 | 現在形 | 過去形 | 命令形 | |
---|---|---|---|---|
я | 男 | куплю́ | купи́л | |
女 | купи́ла | |||
ты | 男 | ку́пишь | купи́л | купи́ |
女 | купи́ла | |||
он | 男性名詞 | ку́пит | купи́л | ||
она | 女性名詞 | купи́ла | |||
оно | 中性名詞 | купи́ло | |||
мы | ку́пим | купи́ли | ||
вы | ку́пите | купи́те | ||
они | 名詞の複数形 | ку́пят |
биле́т(男性名詞)切符・券
Гео́ргий(男性名詞)男性名
Воло́дя(男性名詞)男性名 Влади́мир の省略形
проду́кт(男性名詞)食料品(通常は複数形)
матрёшка(女性名詞)マトリョーシュカ
де́сять(数詞)10
- Сейча́с о́н покупа́ет. 「かれはいま買い物をしている」
- Что́ вы́ бу́дете покупа́ть в Изма́йлово? 「イズマイロヴォでは何を買うつもりですか?」
- イズマイロヴォはモスクワ市内の一地域。土産物などを扱う市場がある。
- 純ロシア語の地名は本来きちんと格変化するはずだが、語末が -о で終わる地名は格変化できないことが多い。この場合も、Измайлово は前置格だが、*Измайлове とはならない。
- Где́ мо́жно купи́ть биле́т в Большо́й теа́тр? 「ボリショイのチケットはどこで買えますか?」
- билет は в+対格を伴って「〜へのチケット」。日本語のように「〜の」とはならない。なぜならチケットとはどこかへ入場するためのものだからである。
- Гео́ргий купи́л биле́ты на «Лебеди́ное о́зеро». 「ゲオルギイは『白鳥の湖』のチケットを買った」
- «Лебеди́ное о́зеро» は演目であって場所ではないから、前置詞は в ではなく на。
- Воло́дя купи́л жене́ кольцо́. 「ヴォローデャは妻に指輪を買った(買ってやった)」
- Где́ вы́ покупа́ли проду́кты, когда́ вы́ бы́ли в Москве́? 「モスクワにいた時はどこで食料品を買ってました?」
- Я́ купи́л матрёшки за де́сять рубле́й. 「わたしはマトリョーシュカを10ルーブリで買った」
- за+対格は、対価を示す。
- 数字の使い方はこれから学ぶが、ロシア語では数字と名詞との結合にはいささか厄介なルールがある。とりあえずここでは、десять рублей で10ルーブリという意味だと覚えておいていただきたい。
また、ロシア語では数字も格変化をする。この場合の десять は対格である。
- Я́ купи́л матрёшки на де́сять рубле́й. 「わたしはマトリョーシュカを10ルーブリ分買った」
- на+対格は、分量「〜分」を示す。
люби́ть(不完) ⇔ ―(完)
- 対格を愛している
- 動詞不定形・従属文が好きだ
※любо́вь(女性名詞)愛
※люби́мый(形容詞)好きな ※英語の favorite
※любо́й(代名詞)どの・どんな・好きな
※люби́тель(男性名詞)愛好家・ファン、アマ
主語 | 現在形 | 過去形 | 命令形 | |
---|---|---|---|---|
я | 男 | люблю́ | люби́л | |
女 | люби́ла | |||
ты | 男 | лю́бишь | люби́л | люби́ |
女 | люби́ла | |||
он | 男性名詞 | лю́бит | люби́л | ||
она | 女性名詞 | люби́ла | |||
оно | 中性名詞 | люби́ло | |||
мы | лю́бим | люби́ли | ||
вы | лю́бите | люби́те | ||
они | 名詞の複数形 | лю́бят |
или(接続詞)AかB、または・あるいは・それとも・さもないと
- Я́ люблю́ ва́с. 「あなたが好きです」
- Я́ люблю́ му́зыку. 「ぼくは音楽が好きだ」
- В де́тстве я́ люби́л Дюма́. 「子供の頃はデュマが好きだった」
- Дюма́ は不変化。
- С де́тства я́ люблю́ Дюма́. 「子供の頃からデュマが好きだ」
- Я́ люблю́ чита́ть. 「わたしは読書が好きだ」
- Де́ньги счёт лю́бят. 「金は勘定が好きだ」
- 「親しい間柄であっても、金勘定は金勘定で別の話」という意味。
- Что́ ты́ лю́бишь, соба́к или ко́шек? 「イヌとネコどっちが好き?」
- 「どっち?」はロシア語では、что を使う。あるいは別の言い方をすると、ロシア人はこういう場合、まず「何が好き?」と聞き、その後で「イヌかネコだったら」と選択肢を提示するのである。
- Что́ вы́ лю́бите, ча́й, ко́фе или япо́нский ча́й? 「紅茶とコーヒーと緑茶でしたらどれがお好きですか?」
- Я́ не люблю́ мя́са. 「わたしは肉が嫌いだ」
- мяса は生格(否定生格)。
- 日本語の「好きじゃない」、英語の "don't like" と同じく、ロシア語でも любить を否定すると事実上「嫌い」という意味になる。日常的に「嫌い」と言う場合にはこう言う。すでに見たように、ненавидеть はかなり意味が強い。
- О́н не люби́л, когда́ идёт до́ждь. 「かれは雨降りが嫌いだった」
- 「雨が降るのが嫌いだ」という場合、«Он не любил, что идёт дождь.» とは言わない。「любить という動詞は что という接続詞とは結合しない」と覚えておこう。
когда と что という接続詞の使い分けは、理屈ではなく、「ロシア語ではこう言うのだ」と覚えた方がいいかもしれない。
- 「雨が降るのが嫌いだ」という場合、«Он не любил, что идёт дождь.» とは言わない。「любить という動詞は что という接続詞とは結合しない」と覚えておこう。
- Его́ лю́бят. 「かれは愛されている」
- この文に主語はないが、すでに何度か見たように、主語がなくて動詞が複数三人称の場合、意味的には「みんなが」や「誰かが」が主語である。つまりこの文は、そういう意味では、「みんながかれを愛している」、「誰かがかれを愛している」ということになる。
この手の文が、場合によっては受け身の表現にもなり得る、という点はすでに確認した。
- この文に主語はないが、すでに何度か見たように、主語がなくて動詞が複数三人称の場合、意味的には「みんなが」や「誰かが」が主語である。つまりこの文は、そういう意味では、「みんながかれを愛している」、「誰かがかれを愛している」ということになる。
нра́виться(不完) ⇔ понра́виться(完)
- 与格の気に入る
※нра́в(男性名詞)性格・性質・たち
主語 | 現在形 | 過去形 | 命令形 | |
---|---|---|---|---|
я | 男 | нра́влюсь | нра́вился | |
女 | нра́вилась | |||
ты | 男 | нра́вишься | нра́вился | нра́вься |
女 | нра́вилась | |||
он | 男性名詞 | нра́вится | нра́вился | ||
она | 女性名詞 | нра́вилась | |||
оно | 中性名詞 | нра́вилось | |||
мы | нра́вимся | нра́вились | ||
вы | нра́витесь | нра́вьтесь | ||
они | 名詞の複数形 | нра́вятся |
взгля́д(男性名詞)視線、見解
※первый взгляд で「一目」。на+対格で「一目したところでは」、с+生格で「一目で」。
- Ва́м нра́вится Москва́? 「モスクワは気に入っていますか?」 ≒ Вы́ лю́бите Москву́? 「モスクワは好きですか?」
- Ва́м понра́вилась Москва́? 「モスクワは気に入りましたか?」
- 不完了体動詞を用いた上の文は、現在の状態を聞いている。だからこちらは、事実上 «Вы любите Москву?» と同義なのである。これに対して完了体動詞を用いた下の文は、「完結」を意味している。モスクワに来たばかりの人に対して「モスクワを見てみてどう思いましたか?」と聞いているのである。
- Ка́к ва́м нра́вится Москва́? 「モスクワはいかがですか?」
- Ка́к ва́м понра́вилась Москва́? 「モスクワはいかがですか?」
- 直訳をすれば、上は「モスクワはどう気に入っていますか?」、下は「モスクワはどう気に入りましたか?」。「気に入っている」ことが前提となっている文だが、実際には和訳のような感じで、気に入ったかどうかを聞く文と違いはない。ロシア人はかなりの頻度でこちらを使う。
- Ко́ле понра́вилась Ма́ша с пе́рвого взгля́да. 「コーリャは一目でマーシャが気に入った」
- 完了体は、「だからいまでもそうだ」という意味合いを持つ。よって「コーリャはマーシャが気に入った、だからいまでも気に入っている」という意味になる(ことがある)。結果として、この文は «Коле нравится Маша.» とイコールになる(ことがある)。
- Пирожки́ мне́ о́чень нра́вятся. 「ぼくはピロシキがとっても気に入ってます」 ≒ Пирожки́ я́ о́чень люблю́. 「ぼくはピロシキが大好きです」
- Мне́ понра́вился Достое́вский. 「ぼくはドストエーフスキイが気に入った」