ロシアの諸都市

 百万都市は全部で12:モスクワ、サンクト・ペテルブルグ(レニングラード)、ノヴォシビールスク、エカテリンブルグ(スヴェルドローフスク)、ニージュニイ・ノーヴゴロド(ゴーリキイ)、サマーラ(クーイブィシェフ)、オムスク、カザーニ、チェリャービンスク、ロストーフ=ナ=ドヌー、ウファー、ヴォルゴグラード。

主な都市

モスクワ

 言うまでもなくロシアの首都。モスクワ大公が北東ルーシの覇権を握った14世紀半ば以降、ロシアの中心都市であった。もちろんさらに古い都市はいくらでもあるが、ロシア人にとってはモスクワはやはりロシアの歴史と伝統をいまに伝える古都というイメージがあるようだ。サンクト・ペテルブルグが首都であった時代(1712-1918)にも、モスクワはサンクト・ペテルブルグと並んで «両首都» と呼ばれ、歴代皇帝の戴冠式はあいかわらずモスクワのクレムリンで執り行われた。
 周辺には、ロシア人が «黄金の環» と呼ぶ、モスクワ以上に古い歴史を誇る都市が点在している。すなわち、ヴラディーミル、スーズダリ、ヤロスラーヴリ、ロストーフ、セールギエフ・ポサードなどである。

サンクト・ペテルブルグ

 ピョートル大帝が建設したロシア帝国の首都。«西欧への窓» として建設され、ロシア風の建築を見慣れた目には、非常に西欧的な街並みに見える。しかしおそらく西欧の都市を見慣れた人には、やはり «ロシア的» と見えることだろう。
 同時にロシア革命発祥の地でもある。ソ連時代にはレニングラードと呼ばれていた。
 «世界最大の美術館» のひとつエルミタージュが観光の目玉だが、ロシア文学好きにはゴーゴリやドストエフスキイの登場人物の足取りをたどってみるのも面白いだろう。モスクワの周辺を取り巻く «黄金の環» と同じように、サンクト・ペテルブルグの周辺にも帝政時代の壮麗な宮殿都市が点在している。その中でペテルゴーフは必見。

都市名の変更

帝政時代ソ連時代現在
ヴラディカフカーズ1931 オルジョニキーゼ 1944 ザウジカウ 1954 オルジョニキーゼ1990 ヴラディカフカーズ
フルィノフ 1374 ヴャートカ 1457 フルィノフ 1780 ヴャートカ1934 キーロフ
エカテリンブルグ1924 スヴェルドローフスク1991 エカテリンブルグ
エカテリノダール1920 クラスノダール
イヴァーノヴォ=ヴォズネセンスク1932 イヴァーノヴォ
ケーニヒスベルク(プロイセン・ドイツ領)1946 カリーニングラード
ニージュニイ・ノーヴゴロド1932 ゴーリキイ1991 ニージュニイ・ノーヴゴロド
ノーヴゴロド1999 ヴェリーキイ・ノーヴゴロド
ノヴォニコラーエフスク1925 ノヴォシビールスク
オラニエンバウム1948 ロモノーソフ
オレンブルグ1938 チカーロフ 1957 オレンブルグ
シュリッセリブルグ1944 ペトロクレーポスティ1992 シュリッセリブルグ
ペルミ1940 モーロトフ 1957 ペルミ
ペテルゴーフ1944 ペトロドヴォレーツ1997 ペテルゴーフ
ルィビンスク1946 シチェルバコーフ 1957 ルィビンスク 1984 アンドローポフ 1989 ルィビンスク
サンクト・ペテルブルグ 1914 ペトログラード1924 レニングラード1991 サンクト・ペテルブルグ
サマーラ1935 クーイブィシェフ1990 サマーラ
セールギエフ・ポサード1930 ザゴールスク1991 セールギエフ・ポサード
スターヴロポリ1964 トリアッティ
スターヴロポリ1936 ヴォロシーロフスク 1943 スターヴロポリ
シンビルスク1924 ウリヤーノフスク
トヴェーリ1931 カリーニン1990 トヴェーリ
ツァリーツィン1925 スターリングラード 1961 ヴォルゴグラード
ツァールスコエ・セロー1918 デーツコエ・セロー 1937 プーシュキン

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最終更新日 10 07 2011

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