ロシア用語の基礎知識:ニ

ニクーリン ユーリー
1921-97。俳優。「俳優としての資質に欠ける」と言われてサーカスの道化師に。しかし人気者となり、10年後には映画へのデビューも果たす。以後、喜劇俳優として全国的な人気を集めた。おそらく(リアルタイムで見ていた人を中心に)多くのロシア人が、20世紀最高の喜劇役者とみなしている。
ニコライ1世
1796-1855。皇帝(1825-55)。«ヨーロッパの憲兵»。デカブリストの処罰、秘密警察の創設、ポーランド十一月革命の弾圧、ハンガリー三月革命の弾圧などで悪名高い。しかし官僚国家(しかも軍事官僚による国家)を築き上げたため、保守派からも不評だった。
ニコライ2世
1868-1918。最後の皇帝(1894-1917)。
ニコライ・ニコラーエヴィチ
1856-1929。大公。アレクサンドル3世の従兄弟。第一次大戦勃発にともないロシア軍最高総司令官(1914-15)。しかしニコライ2世とは仲が悪く、緒戦の敗北の責任を取らされてカフカーズに飛ばされた(おかげで革命後は国外に亡命できた)。亡命ロシア人の中心人物。
ニコライ・ミハイロヴィチ
1859-1919。大公。アレクサンドル3世の従兄弟。大伯父アレクサンドル1世の時代を中心に研究した歴史家として知られる。
ニコライ堂
東京神田のニコライ堂は、ギリシャ正教の大聖堂。厳密に言えば、日本ハリストス正教会の首座主教座大聖堂ということになる。ただし正式名称は «東京復活大聖堂» であって、ニコライ堂というのは通称。1891年、日本に正教をもたらした聖ニコライにより竣工された(かれにちなんでニコライ堂と呼ばれる)。
ニーコン年代記
古代ルーシの年代記のひとつ。オボレーンスキー写本に、16世紀から17世紀のいくつかの写本や出来事を記した文書が加えられて成っている。信憑性は(ラヴレンティーやイパーティーに比べると)低いが、現存しない多くの史料を基にしており、史料性は高い。その写本のひとつを総主教ニーコンが所有していたため、このように呼ばれるようになった。
ニジンスカ ブロニスラヴァ
1891-1972。バレリーナ・振付師。ヴァーツラフの妹。マリインスキー、バレエ・リュッスで活躍した後、ポーランド、アメリカ、イギリスで活動。
ニジンスキ ヴァツラフ
1889-1950。バレエダンサー。マリインスキーで活動していたが、かれの名を高めたのはバレエ・リュッス。空中に静止しているかのような跳躍で伝説となった。
偽ドミートリー1世
-1606。ツァーリ(1605-06)。イヴァン雷帝の末子ドミートリーを僭称し、ポーランドの支援でボリース・ゴドゥノーフ死後のモスクワを占領。ツァーリとなる。宮廷クーデタで殺された。
偽ドミートリー2世
-1610。僭称者。「実は偽ドミートリーは死んでいなかった」と主張してヴァシーリー4世からツァーリ位を奪おうとする。かれの «トゥーシノ政権» はロシアのかなりの部分を支配した。

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最終更新日 23 02 2013

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