2010年に実施された国勢調査の最終結果の発表はまだだが、以下、特に断らない限りその中間集計の結果に基づく(下2桁は切り捨て)。なお、「前回調査」とは2002年に実施された国勢調査のことである。
ロシア連邦に恒常的に居住している人口は 142 905 200人。これは、2010年時点では世界第8位。
ほかに、外国に居住するロシア国民が 90 200人(外交官など)。他方、ロシア国内に居住する外国籍の者は 487 300人。
地域
総人口に占める割合は、中央連邦管区が 26.9%、沿ヴォルガ連邦管区が 20.9% である一方、極東連邦管区は 4.4%、北カフカーズ連邦管区は 6.6% でしかない。
他方、人口増加率で見てみると、106.3% の北カフカーズ連邦管区と 101.2% の中央連邦管区だけが増加しており、あとはすべて減少している。特に極東連邦管区は 94.0% と低く、沿ヴォルガ連邦管区もシベリア連邦管区と同じ 96.0% である。もっとも、中央連邦管区においても、モスクワ市が突出しているだけで、あとはその周辺のモスクワ州のほかにはベールゴロド州が増加しているだけである。
都市人口は 105 318 000人(73.7%)、農村人口は 37 587 200人(26.3%)。前回調査に比べるとごくわずかながら都市化が進展している。百万都市は12、五十万以上の人口規模の都市は25(百万都市を除いて)。この数は、前回調査よりは増えている。
百万都市は以下の通り。
人口 | 前回比 | ||
---|---|---|---|
1 | モスクワ | 11 514 300 | 113% |
2 | サンクト・ペテルブルグ | 4 848 700 | 104% |
3 | ノヴォシビールスク | 1 473 700 | 103% |
4 | エカテリンブルグ | 1 350 100 | 104% |
5 | ニージュニイ・ノーヴゴロド | 1 250 600 | 95% |
6 | サマーラ | 1 164 900 | 101% |
7 | オムスク | 1 154 000 | 102% |
8 | カザーニ | 1 143 500 | 103% |
9 | チェリャービンスク | 1 130 300 | 105% |
10 | ロストーフ=ナ=ドヌー | 1 089 900 | 102% |
11 | ウファー | 1 062 300 | 102% |
12 | ヴォルゴグラード | 1 021 200 | 101% |
ペルミとクラスノヤールスクは今回百万都市の座から滑り落ちた。
ちなみに、とりあえず50万以上の人口を擁する都市を列挙してみる。
ペルミ、クラスノヤールスク、ヴォローネジュ、サラートフ、クラスノダール、トリヤッティ、イジェーフスク、ウリヤーノフスク、バルナウール、ヴラディヴォストーク、ヤロスラーヴリ、イルクーツク、テュメーニ、マハチカラー、ハバーロフスク、ノヴォクズネーツク、オレンブルグ、ケーメロヴォ、リャザーニ、トムスク、アーストラハニ、ペーンザ、ナーベレジュヌィエ・チェルヌィー、リペツク、トゥーラ。
男女比
男性は 66 205 000人(46.3%)、女性は 76 700 200人(53.7%)。差は広がりつつある。特に差も、差の拡大率も、都市において顕著である。もっとも、最も差が大きいのはイングーシュ共和国で、男性は 43.8% しかない。ちなみに、男性の方が多い連邦構成主体はチュクチ人自治管区だけである(50.1%)。ただしここでも都市においては女性の方が多い。
百万都市で見てみると、最も男女差の大きいのがニージュニイ・ノーヴゴロド(100 : 127)で、続いてカザーニ(100 : 124)、チェリャービンスク(100 : 123)、エカテリンブルグ(100 : 123)。モスクワは最も男女差が小さい(100 : 116)。
年齢
年齢構成
以下の数字は2002年度国勢調査より。
全体に占める割合。
全体 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|
0 - 9 | 9.19 | 10.10 | 8.40 |
10 - 19 | 15.99 | 17.48 | 14.69 |
20 - 29 | 15.21 | 16.41 | 14.16 |
30 - 39 | 13.81 | 14.70 | 13.04 |
40 - 49 | 16.64 | 17.13 | 16.21 |
50 - 59 | 10.62 | 10.37 | 10.84 |
60 - 69 | 9.87 | 8.42 | 11.13 |
70 - 79 | 6.76 | 4.54 | 8.69 |
80 - | 1.83 | 0.76 | 2.76 |
詳細な年齢別人口の一覧はこちら。
平均年齢
CIA の World Factbook(2009)によれば、38.5(男:35.3、女41.7)。
平均余命
国家統計局のデータ(2009)によれば、68.67(男62.77、女74.67)。
国連のデータ(2005-10)によれば、65.5(男:61.83、女72.6)で、世界第135位。
CIA の World Factbook(2009)によれば、66.03(男59.33、女73.14)で、世界第161位。
人口変動
前回調査の人口が 145 166 731人であるから、それに比べて今回調査による人口は(下2桁切り捨てではあるが)、2 261 531人の減少であり、98.44% ということになる。
前回調査から今回調査までの、出生数は 12 706 300人、死亡数は 17 440 600人。これだけで 4 734 300人の人口減である。
同じ時期において、ロシアへの移住は 2 939 200人、外国への移住は 466 400人。2 472 800人の増加である。
人口増加率
国連のデータ(2005-10)によれば、-0.51% で、世界第221位。
CIA の World Factbook(2009)によれば、-0.47% で、世界第223位。
世界銀行のリスト(2009)によれば、-0.07% で、世界第195位。
出生率
国家統計局のデータ(2009)によれば、女性1人当たりの子供の数は 1.537。2000年の 1.195 から若干持ち直している。
国家統計局のデータ(2009)によると、1 000人当たり 12.4 の誕生。2000年の 8.7 からかなり持ち直している。
国連のデータ(2005-10)によれば、1 000人当たり 10.7 の誕生で、世界第166位。
CIA の World Factbook(2009)によれば、1 000人当たり 11.10 の誕生で、世界第153位。
死亡率
国家統計局のデータ(2009)によれば、1 000人当たり 14.2 の死亡。2003年の 16.4 よりは改善されている。
国連のデータ(2005-10)によれば、1 000人当たり 16.2 の死亡で、世界第18位。
CIA の World Factbook(2009)によれば、1 000人当たり 16.06 の死亡で、世界第16位。
いずれのデータによっても、ウクライナと並んで、ヨーロッパの国家としては断トツ。
幼児死亡率
国連のデータ(2005-10)によれば、出産数1 000当たり 13 の死亡で、世界第68位。
CIA の World Factbook(2009)によれば、出産数1 000当たり 10.56 の死亡で、世界第73位。