最高指導者

これは、ソ連の指導者をわかりやすく図式的に示したものである。
　1950年代後半以降は、共産党書記長（第一書記）がソ連の最高指導者ということで異論はないと思う。しかしそれ以前には、少々いろいろな問題があって事はそう簡単ではない。共産党の指導者（書記長）と政府の指導者（首相）のどちらが最高権力を握るかは、その時々の政治情勢などにもよる。ちなみに国家元首が最高権力を握ったと言えるのは、ソ連末期のゴルバチョーフ大統領ぐらいだろう。
　細かいことを言えば、たとえばソ連という国は1922年に成立したもので、それ以前はロシア、ウクライナ、ベラルーシなどは別々の独立国であった。しかし実質的にソ連はロシアが周辺諸国を併合して成立した国と言っていいので、ここでは1922年の以前と以後を区別しなかった。
　もっと言うと、たとえば1920年代の国家元首（中央執行委員会議長）は複数いた。あるいはスターリン死後、マレンコーフは共産党書記長でも第一書記でもなく、単なる書記であった。そういった細かいことも、ここでは一切省いた。
　さらに言えば正式な称号も様々な変遷をたどっているのだが、それはそれぞれのページを参照していただきたい。

共産党書記長

	在任年	姓　名・父称	生没年
1	1922-53	スターリン　イオシフ・ヴィッサリオーノヴィチ	1878-1953
2	1953	マレンコーフ　ゲオルギイ・マクシミリアーノヴィチ	1902-88
3	1953-64	フルシチョーフ　ニキータ・セルゲーエヴィチ	1894-1971
4	1964-82	ブレージュネフ　レオニード・イリイーチ	1906-82
5	1982-84	アンドローポフ　ユーリイ・ヴラディーミロヴィチ	1914-84
6	1984-85	チェルネンコ　コンスタンティーン・ウスティーノヴィチ	1911-85
7	1985-91	ゴルバチョーフ　ミハイール・セルゲーエヴィチ	1931-

▲ページのトップにもどる▲

首相

	在任年	姓　名・父称	生没年
1	1917-24	レーニン　ヴラディーミル・イリイーチ	1870-1924
2	1924-30	ルィコフ　アレクセイ・イヴァーノヴィチ	1881-1938
3	1930-41	モーロトフ　ヴャチェスラーフ・ミハイロヴィチ	1890-1986
4	1941-53	スターリン　イオシフ・ヴィッサリオーノヴィチ	1878-1953
5	1953-55	マレンコーフ　ゲオルギイ・マクシミリアーノヴィチ	1902-88
6	1955-58	ブルガーニン　ニコライ・アレクサンドロヴィチ	1895-1975
7	1958-64	フルシチョーフ　ニキータ・セルゲーエヴィチ	1894-1971
8	1964-80	コスィギン　アレクセイ・ニコラーエヴィチ	1904-80
9	1980-85	ティーホノフ　ニコライ・アレクサンドロヴィチ	1905-97
10	1985-90	ルィシュコーフ　ニコライ・イヴァーノヴィチ	1929-
11	1991	パーヴロフ　ヴァレンティーン・セルゲーエヴィチ	1937-2003
12	1991	シラーエフ　イヴァン・ステパーノヴィチ	1930-

▲ページのトップにもどる▲

国家元首

	在任年	姓　名・父称	生没年
1	1917-19	スヴェルドローフ　ヤーコフ・ミハイロヴィチ	1885-1919
2	1919-46	カリーニン　ミハイール・イヴァーノヴィチ	1875-1946
3	1946-53	シュヴェルニク　ニコライ・ミハイロヴィチ	1888-1970
4	1953-60	ヴォロシーロフ　クリメント・エフレーモヴィチ	1881-1969
5	1960-64	ブレージュネフ　レオニード・イリイーチ	1906-82
6	1964-65	ミコヤン　アナスタス・イヴァーノヴィチ	1895-1978
7	1965-77	ポドゴールヌィイ　ニコライ・ヴィクトロヴィチ	1903-83
8	1977-82	ブレージュネフ　レオニード・イリイーチ	1906-82
9	1983-84	アンドローポフ　ユーリイ・ヴラディーミロヴィチ	1914-84
10	1984-85	チェルネンコ　コンスタンティーン・ウスティーノヴィチ	1911-85
11	1985-88	グロムィコ　アンドレイ・アンドレーエヴィチ	1909-89
12	1988-91	ゴルバチョーフ　ミハイール・セルゲーエヴィチ	1931-

▲ページのトップにもどる▲