ロシア学事始ロシア用語の基礎知識

ロシア用語:ラ

ライカ
犬の品種のひとつ。ヨーロッパ・ロシア北部からシベリアにかけて広く生息しており、細かく地域別に分類すると十種程度には分けることができる。
 ただし一般的な用法としては、もっと曖昧。元来犬種は19世紀以降に確立したもので、その頃ロシアでも胴と四肢のすらりと長い狩猟犬をボルザーヤ(ボルゾイ)、がっしりした牧羊犬をオフチャールカ、愛玩用の小型犬をボロンカ、極地住人が犬ぞり用に使役するスピッツをサモエーツカヤ・ソバーカ(サモエード)と呼び分けるようになり、その他の余ったハスキー系をなべてライカと呼んだ(シベリアン・ハスキーもライカである)。
 1957年にスプートニク2号で打ち上げられた、宇宙を飛んだ最初の地球生物となった犬もライカ。宇宙開発最初の犠牲者ともなったが、もともと地球への帰還は担保されていなかった。
ラヴレンティー年代記
古代ルーシの年代記のひとつ。冒頭に『原初年代記』が置かれ、その «続編» として書かれた。1305年に編纂されたが、原本は失われている。その後、1377年にニージュニイ・ノーヴゴロドの修道士ラヴレンティイにより転写された写本が残っている。12世紀半ばから記事の中心はキエフからヴラディーミルに移り、13世紀に入ってからはロストーフ公が主人公となっている。
ラスコーリニコフ
ドストエーフスキイ『罪と罰』の主人公。フルネームはロディオーン・ロマーノヴィチ・ラスコーリニコフ。田舎から上京してきたサンクト・ペテルブルグ大学生。とはいえ勉強をさぼっており、ほとんどニート状態。バイトも放擲している、とされており、母親からの仕送りだけに頼って極貧状態にある。ドストエーフスキイ作品にはお馴染みの、生活から遊離したインテリ青年のひとり。「この世にはナポレオンのような、周囲を不幸や死に追いやっても結局は英雄と讃えられる少数の人間と、その他の凡人とに分けられる」という考えに没頭し、高利貸の婆さんを殺す。最後にはソーニャの無償の愛に救われる。
ラフマニノフ セルゲイ
1873-1943。ピアニスト・作曲家。モスクワ音楽院でスクリャービンの同期。革命に際して祖国を棄てた。

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最終更新日 16 11 2016

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