アウストロアジアとは «南アジア» という程度の意味で、一言で言えば東南アジアの言語である。
168の言語が記録されているが、国家の公用語となっているのはヴェトナム語とクメール語(カンボジア)だけである。
基本的には少数民族の言語ばかりであり(話者総人口は90 000 000人とも言われる)、そのためか必ずしも研究が進んでいるとは言えない。ミャオ=ヤオ語族やタイ=カダイ語族もこの仲間に含められることがあり、その場合、東南アジアで話されている言語は(ビルマを除いて)ほぼアウストロアジア一色となる。
ロシアにはヴェトナム語の話し手が存在しているが、ヴェトナム語の話者人口とヴェトナム人の人口とを比較すればほぼ同数であり、しょせんヴェトナム人しかヴェトナム語を話していないということである。逆に言えば、ロシア在住のヴェトナム人はほぼすべていまでもヴェトナム語を話せるということだ。
これらロシアのヴェトナム人は、たまたまヴェトナム出身者がロシアに移住(あるいは滞在)しているというだけである。それでもソ連時代にソ連とヴェトナムが同盟関係にあり、多くのヴェトナム人を受け入れていた関係から、下手な少数民族以上の人口を誇っている。
言語名 | 話者数 | 民族名 | 民族人口 | |
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1 | ヴェトナム語 | 26 197 | ヴェトナム人 | 26 206 |