エルドヴィラス
Erdvilas
ジェマイティヤ公
生:?
没:?
父:?
母:?
結婚:
& ? (ミンダウガスの姉妹)?
子:
名 | 生没年 | 分領 | 配偶者 | 生没年 | その親・肩書き | その家系 | |
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母親不詳 | |||||||
? | トレニオタ |
ゲルドヴィラス Gerdvilas とも。ロシア語ではエルディヴィル Ердивил。
1219年、リトアニア諸公がガーリチ=ヴォルィニ公ダニイール・ロマーノヴィチと結んだ条約に署名している。ジェマイティヤの公としては、ヴィキンタスとこのエルドヴィラスだけが条約に署名している。
ジェマイティヤとは、西欧でサモギティアと呼ばれる地域。«低地地方» の意で、現リトアニアの西部を指す。東部の «高地地方» アウクシュタイティヤを拠点として発展したリトアニアの中央権力には根強く反発を続け、19世紀まで独自性を保った。
伝説によれば、エルドヴィラスはジェマイティヤの公マントヴィラスの子。黒ルテニア(ベラルーシ西部)に派遣され、ノヴォグルードク、グロドノを建設。モンゴルの襲来で荒廃したこの地を再建した。キプチャク・ハーンには従わず、ドニェプル河畔でハーン軍を破る。他方ジェマイティヤは兄弟のヴィキンタスが支配したが、その死後エルドヴィラスがジェマイティヤを相続した。
ただしこの伝説には史料的裏付けが皆無である。ヴィキンタスの死は1253年頃と考えられいるが、同時代史料にはエルドヴィラスの名は見られない。